防音室に関する知識
空気音と固体音
そもそも音は伝わり方で大きく2種類に分けることができます。
空気の振動で耳に伝わる空気音と、床や壁、もしくは地面の振動から伝わる固体音です。
空気音は比較的遮断しやすいのですが、固体音は少々厄介です。
また、音には高域から低域まであり、止めにくい帯域というものがあります。
Level1 | ドアや窓、換気口などの隙間をなくし、音波を遮る | 音は建物開口部等の隙間から空気の振動で伝わります。 理想は空間を密閉する事です。 |
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Level2 | 壁や窓を2層化する | 音は壁の厚さを2倍にするより、同じ厚さの壁と壁の間に空気層をつくる。ニ重構造がより効果的に防音できます。 |
Level3 | 床、壁、天井の部材の重量を増やす | 音は部材の重量があるほど伝わりにくくなります。 より重く、より厚くすることによって効果が現れますが、共振を防ぐため材質を工夫します。 |
※Levelが高いほど、よりコストがかかります
Level1 | 床などに防振ゴムを使用する | 音の振動を抑えるために、防振架台などの緩衝材が効果があります。 |
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Level2 | 浮き床にする | 床そのものを浮かせてしまい(浮床構造)、躯体からの振動面積を極力小さくする事によってかなりの効果があります。 |
Level3 | 躯体部材を変更する | 軽量鉄骨より木造、木造よりコンクリート・・というように、躯体そのものの剛性と重量を高めることによって振動の影響を受けにくくします。 |
※Levelが高いほど、よりコストがかかります
つまり、良い防音とは、ターゲットとなる音の種類、音源部、受音部に対して もっとも効果的な防音対策がなされている空間と言えます。